不器用が模写に挑戦シリーズ第2弾です。
やっとこさ人物イラストの模写に挑戦しました。
最初に模写したのは、漫画「鬼滅の刃」から煉獄杏寿郎さんでした。
このときは、なるべくそのまま綺麗に描き写すことに集中していました。
無心で写経のように描いていたため、考えて描く練習になっていませんでいた。
反省・・・
ということで今回は、しっかりと考えて模写します。
模写対象を決める
前回はイケメン男性キャラクターを模写したので、今回は女性キャラクターにします。
模写するのは、「庭先案内」シリーズの第10巻にあたる「火輪花の丘」の表紙、関西姉妹です!
決めた理由
完全に個人的な趣味ですが・・・
- 前回が男性キャラクターだったので女性キャラクター
- 関西姉妹が好きだから
- 作者の須藤真澄さんのイラストが好きだから
- 線がシンプルで模写しやすそうだから
ほとんど好みの問題ですね。
庭先案内シリーズについて
「庭先案内」シリーズは、月刊コミックビームで連載されていた漫画です。
2004年8月号~2010年3月号まで「庭先案内」、2010年6月号~2016年4月号までは「庭先塩梅」と名前を変えて連載されていました。12年近く連載されていた長寿漫画です。
庭先塩梅からは、単行本のタイトルが毎巻変わるという不思議な漫画でした。
今回模写する巻のタイトルは「火輪花の丘」で、10巻にあたります。
ストーリーは1話完結で、少し不思議なことが起こるファンタジー?みたいな話です。
基本的には毎回新しいキャラクターが主役になりますが、定期的に登場するレギュラーみたいなキャラクターもいます。
今回模写に挑戦する関西姉妹は、1巻につき1回は主役になるレギュラーキャラクターで、
- おかっぱの姉はテンションが低い芸術家肌の変人
- おさげの妹はテンションが高い元気娘
です。私は姉派です。
レギュラーの中では「おかま三姉妹(兄弟?)」も好きですね。
- 長女はムキムキのアフロで、マツコ・デラックスみたいな性格。(帽子屋)
- 次女は太って眼鏡をかけた坊主頭で、きゃぴきゃぴした性格。(ケーキ屋)
- 三女は細身でおかっぱで、良く言えば詩人、悪く言えば変態みたいな性格。(人形師)
みんな強烈すぎるキャラクターです。
おかま三姉妹は、今回模写する火輪花の丘でも会話のやり取りが絶妙に面白かったです。
子どもが職場見学に来ることになったときの会話
次女? 「子どもって可愛いじゃない?あたくしダーイ好き!」
長女? 「アタシは でえ嫌い」 雷(カッ)
三女? 「ボクは 早く絶滅しちゃえばいいのに・・・って」 雷(ゴロゴロゴロ)
三人 「・・・」 土砂降り(ザー)
火輪花の丘より
作者・須藤真澄さんについて
作者の須藤真澄さんは、エッセイ漫画や短編漫画で長年活躍しておられる漫画家です。
メルヘンの名手と呼ばれている方で、庭先案内もメルヘンな世界観とイラストがたまりません。
ちなみに、私がBGMを耳コピしたゲーム「ごきんじょ冒険隊」のキャラクターデザインと漫画を担当したのも須藤真澄さんです。
関連:不器用が耳コピ・作曲に挑戦シリーズ&身に付けた音楽知識まとめ<音・動画付き>
私の心は少女なので、メルヘンな世界観が大好きです!(アホ)
なので須藤真澄さんの漫画は、最初の単行本「電気ブラン」からほとんど所持しています。
最初の頃はとがった話もありますが、優しい雰囲気の話がほとんどで癒されます。
1冊、というか1話で完結している話がほとんどなので気軽に読めるのでおすすめです。
さらに特徴的なのが、登場キャラクターの名前が出てこないことが多いというところです。
関西姉妹もレギュラーなのに、作中で一度も名前が出ませんでした。
「日常の会話で名乗ることなんか滅多にない」ということらしいです。
火輪花の丘のおまけページで、初めて関西姉妹を含むいろんなキャラの名前が明かされました。
イラストは独特で、特にこんな目の描き方は他に見たことがありません。
独特な分、美少女の目のパターンが少なく、作者自身がみんな同じ顔と自虐していました。
しかし、眉、口、しぐさ、表情がキャラクターごとに違い、目以外で個性を出しています。
ほとんどのイラストは目でキャラクターの個性を出しますが、それを作者の個性とし、それ以外の部分でキャラクターを描き分けるのがすごいと思います。
また、線も独特で、「ツーテン(ー・)」と途切れながら描かれています。
割と癖が強い作者なので、作品も初めて読んだ時は面白さが分かりにくいものが多い気がします。
しかし、読めば読むほど惹きこまれる作品ばかりなので、興味がある方は読んでみてください。
模写をする
いよいよ模写に入ります。
いざ、描いていきます!
アタリを取る
まずは「アタリ」を取ります。
ペンと区別がつくよう薄めの水色で、ペンの種類は「鉛筆」で描きました。
服で隠れている部分は想像で補います。
ポーズマニアックスで練習した成果が出ています。(願望)
関連:人物の全身を描く練習の資料サイト「ポーズマニアックス」
顔のパーツの位置もざっくりと描いておきました。
下書きをする
次は「下書き」をしていきます。
アタリやペン書きと混じらないように色を変え、赤の鉛筆です。
アタリを参考に、服や髪の毛、顔のパーツを描いていきました。
花などで隠れて見えなくなってる部分は、想像で補います。
この時、前回の反省を生かし、部分を細かく見るのではなく、全体をざっくり見ました。
それにより、関節や髪の生え方などが少し考えられたような気がします。
あとはアタリを非表示にすれば、下書き完了です。
難しいなぁ・・・
考えながら描くと、もともとのイラストと違ってくる部分が出てしまいます。
色々とひどい感じです・・・。
しかし、そのまま無心で描き写すよりも発見が多いので面白いです。
ペン書きをする
次は「ペン書き」です。
黒のペンを使用しました。
下書きが煉獄さんのときよりざっくりになったので、見本を確認したりしながら、ここでもしっかり考えながら描くよう意識しました。
また、髪を見ると、線がなく色だけで表現している部分があったので、線を追加しました。
ペンタブレットは筆圧を感知するので、なかなかきれいな線が描けません。
とにかく頑張って進めて・・・
完成しました!
下書きを消すと・・・
こんな感じです。
せっかく須藤真澄さんの絵なので、線は「ツーテン」させてみました。
線が少ないので簡単かと思っていましたが、描いてみたらバランスをとるのが難しかったです。
模写の反省
今回は考えながら描くことで、気が付くことがありました。
- 線が少ないとバランスをとるのが難しい
- 服のしわは力がかかっているところにできる
自分の頭の中を整理するために記録しておきます。
線が少ないとバランスをとるのが難しい
線が少ないことは、簡単ということではありませんでした。
白い部分が多くなるため、バランスが取れていないと変な感じになります。
そういえば、びじつか(美術科)に通う関西姉妹の姉も作中でこんなことを言っていました。
姉 「・・・うまいへたやないねん 絵ってのはなあ・・・」
妹 「心や」
姉 「描き込みや」
庭先案内第3巻より
妹が全力でいい加減なことを言っていますが、描き込みが大事みたいです。
その次のコマではみっちり黒々描き込まれた絵のコマがあります。
確かに色々ごまかせそうです・・・。
少ない線で上手く描くことは難しいのですね。
服のしわは力がかかっているところにできる
袖口など、ギュッと絞ってあるところに服のしわが集中していました。
確かに、布をぐっと押してみると、その点に向かってしわが集まってできます。
単純なことですが、気が付いていませんでした。
今回のまとめ
関西姉妹の模写に挑戦しました。
今回は細かい部分にこだわりすぎるのではなく、全体をよく見て考えることを意識しました。
新しい発見もあり、面白かったです。
- シンプルな絵の難しさ
- 服のしわ
たくさん練習が必要なことを再確認できました。
漫画のイラストを対象にすると、ついつい読んでしまってはかどらないですね・・・。
まあでも、好きな作品の方がやる気が出るので良しとします。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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