麻枝准さんの作る曲は独特なメロディーラインが魅力的です。
作曲って難しいですよね。なかなかいい感じにならないので困ったものです。
人によって曲の作り方は違うので、面白い作り方をされている方もいます。
そこで今回は個性的な曲を作る、麻枝准(まえだじゅん)さんの作曲法をまとめてみました。
ちなみに私のいつもの作曲法
いつもは「楽しげな曲」とか「穏やかな曲」とか、曲の雰囲気をテーマとして決めて作曲していました。
関連:不器用が耳コピ・作曲に挑戦シリーズ&身に付けた音楽知識まとめ
テーマを決めたら、いつもは以下の手順で作曲をしています。
- メロディーをテーマに沿うように配置
- いい感じの響きになるようコードを鳴らす
- ベースをコードに沿って鳴らす
- おまけを追加
ドラムなどのリズム隊は曲によってバラバラなタイミングで入れていました。
この作曲方法だと、こんな問題点がありました。
曲の引き出しの少なさよ・・・!
似たような曲や、どこかで聴いたことがあるような曲になってしまいます。
そこで、印象的で変わった曲を作る方はどうやって曲を作っているのか調べてみました。
麻枝准さんの作曲法
ほとんどの作曲家は、音楽知識、楽器、経験やセンスで作曲しているようですね・・・。
地道に頑張るしかないかと思っていたところ、すぐに試せて面白そうな作曲方法の方がいらっしゃいました。
それが、麻枝准さんです。
CDを何枚か持っているのですが、曲がかなり特徴的です。
Key+Lia Best 2001-2010(キープラスリアベスト2001-2010)
2度、3度と聴いていくうちに段々と惹きこまれていく不思議な魅力があります。
個人的に好きなのは、AIRの「夏影」とリトルバスターズの「Ring Ring Ring!」ですね。
特に「Ring Ring Ring!」のメロディーラインはリズム感が独特で面白いです。
この普通にはでてこなさそうな独特さは、麻枝さんの作曲法に秘密があります。
作曲方法に関しては「麻枝准の殺伐RADIO」で語られています。
以下のサイトで聴くことができます。
作曲に関しては第1回の24分くらいから話しています。
ラジオの内容から、麻枝さんの作曲法のポイントをピックアップしてみます。
麻枝さんの作曲は「生む」ではなく「拾い上げる」
麻枝さんは、普通の作曲家のように音楽を自分の頭から生み出しているわけではないそうです。
ではどうしているのか、そのキーワードが「拾い上げる」です。
- 麻枝さんがどのような手順で作曲しているのか、まとめると以下のような感じです。
- 適当なコードを4小節か8小節並べる(ベタなものでもOK)
- デタラメにメロディーを配置する
- 再生してみて、良いメロディーの原石を見つける
- 修正する
これを繰り返して曲を作り上げていくそうです。
ポイントは、デタラメに配置したメロディーが、聴いてみるまで自分でもどうなっているのか分からないことです。
デタラメだけあって、やはり最初はめちゃくちゃなメロディーが鳴るそうです。
しかし、その中に「おっ?」と思うようないいメロディーの原石が隠れていることがあります。
それを拾い上げ、少しずつ修正して磨いていくという作業を繰り返すことで曲を作っているそうです。
捨てるメロディーも多いので、根気がいりそうな作曲方法ですね。
素人だからこそできる作曲法
麻枝さんは音楽を専門で学んだ方ではありません。
そのため、譜面を見ただけで音が想像できないそうです。
ここに、先ほどの作曲法のポイントがあります。
プロの作曲家は、音楽の多く知識があったり、譜面を見ると音が頭の中で想像できたりするため、譜面上だけで作曲できたりします。
それができれば、極端に音楽理論から外れた音や、変な音が鳴ってしまうメロディーを配置してしまう心配がなく良いのですが、今回は逆です。
麻枝さんは譜面を見ただけではどんなメロディーが流れるのかが分かりません。
音楽理論に沿った作曲もしようとしていないため、メロディーを自由にデタラメに打ち込めます。
結果、とても聴いていられない音が再生されるかもしれませんが、知識では出てこない面白いメロディーが隠れた音が再生されるかもしれません。
「素人でもできる」ではなく、「素人だからこそできる」というのは面白いですね!
私も譜面では音が想像できないので、挑戦できそうです!
スポンサーリンク自分の才能を超えた曲も作れる
麻枝さんの作曲法のすごいところは、自分の才能を超えた曲を作れる可能性があるという点です。
自分の頭で考えた場合は、自分が思いつく以上の曲を作ることは難しいです。
しかし、麻枝さんの作曲方法なら偶然に頼る部分が多いため、絶対に自分では思いつかないようなメロディーの曲を作ることができます。
自分で感動したりすることもあるそうなので、面白いですね。
ミスから名曲が生まれることがある
麻枝さんが自分で拾い上げたメロディーの中で一番感動したのは、「Life is Like a Melody」のサビの部分だそうです。
私も「Life is Like a Melody」は好きですが、なんとこの曲はミスから生まれたそうです。
デタラメにメロディーを配置した後に再生する際、間違えてコードとメロディーが1小節ズレた状態で再生してしまったそうです。
それがなんだかいい感じだったようで、修正していた結果「Life is Like a Melody」ができたとのことです。
ミスしてもそこから良い部分を見つける、音楽を聴く力が必要な作曲法なのですね。
第4のメロディーを作る
ほとんどの曲は「Aメロ」「Bメロ」「サビ」で構成されています。
麻枝さんはそれに加え、サビが終わった後、最後に第4の新しいメロディーを置くようにしているそうです。
サビが終わると曲が終わることが多いのですが、あえてこれまで一度も出てこなかったメロディーを入れることで、ドラマチックな展開にしたり余韻に浸れるようにしたりすることができます。
1つ多くメロディーを作ることになるので大変さは増すようですが、確かに麻枝さんの曲を聴いていると、最後に新たなメロディーで締めている曲が多いです。
個人的にこの締め方は好きなので、自分で作曲する際も試してみたいです。
上記5つが大きなポイントです。
私でもすぐに試してみることができそうですし、何より面白そうです。
ということで、次の作曲は麻枝さんの作曲法を試してみることにしました。
今回のまとめ
麻枝准さんの作曲方法についてまとめました。
あの独特な曲は、独特な作曲法から生まれていることがわかりました。
麻枝さんの作曲法の特徴を5つにまとめると以下の通りです。
- 作曲は拾い上げる作業
- 素人だからこそできる
- 自分では思いつかない、才能を超えたメロディーができる可能性
- ミスから名曲が生まれることも
- 第4のメロディーでドラマチックに
印象的で素敵なメロディーは、拾い上げるセンスでできていたのですね。
偶然に頼るため、絶対に自分では出てこないメロディーが生まれる可能性があるのは面白いです。
そして、素人だからこそできる、ということは私のような初心者だからこそ試せるということですね!
面白そうなので、次回の作曲は麻枝さんの作曲法でやってみることにしました。
で、今実際にやってみています。
打ち込んだ音をすべて捨てたりと、根気がいる作曲法でしたがとてもワクワクしながら作れます。
なんだか宝探しみたいな作曲法という感じで、面白いのでオススメです!
良い曲かどうかは別ですがね!
もうちょっとで出来そうなので、できたらまた記事にします。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
関連:不器用が耳コピ・作曲に挑戦シリーズ&身に付けた音楽知識まとめ