【プログラミング基礎】変数とは?変数のイメージと使う理由を具体例で分かりやすく【基本的な考え方】

プログラミングを行う上で変数はとても大切なものです。

 

プログラムには様々な言語がありますが、ほとんどに共通するルールがあったりします。

基本となる考え方が理解できていれば、どんなプログラミング言語を勉強する上でも役立ちます。

 

今回はプログラミングの基礎知識である「変数」についてまとめます。

プログラム言語は一切使わず、イメージと考え方を具体例で確認していきます。


プログラミングにおける「変数」とは?

プログラミングをする上で欠かすことができない変数についてまとめていきます。

変数の意味

変数とは、データを入れておくための入れ物のことをいいます。

数値や文字列など、プログラム内で扱うデータを入れておくための箱、というイメージです。

変数イメージ

データは、変数に入れてから使うことが多いです。

なぜデータを変数に入れてから使うのかは、後ほどまとめます。

変数の型

変数には型というものがあります。

型というのは、形や大きさのことです。

現実の入れ物にも箱やバケツ、カゴなど、入れるものに応じて色々な形や大きさがありますよね。

変数の型イメージ

カゴには野菜や果物は入れることができますが、ジュースなどの液体やガスなどの気体は入れることができません。

コップにはジュースを入れられますが、2リットルペットボトルの中身をすべて入れることはできません。

このように、現実でも入れ物の形によって入るものの種類と大きさに制限があります。

それと全く同じで、変数も型によって中に入れることができるデータの種類や大きさが異なります。

どうして型があるのか?

変数に型がある理由も、現実の入れ物に型がある理由と同じように考えることができます。

しっかり密閉できる大きな入れ物、例えばガスボンベさえあれば他の入れ物はいらないでしょうか?

ガスボンベ

固体から気体、小さいものから大きいものまで何でも入ります。

ですが、ガスボンベの入れ物ででジュースを飲むのは大変ですし、買い物したものを持ち運ぶにも重すぎて不便です。場所だって取りますし、邪魔でしかたがないですね。

 

変数に型があるのも、同じ理由です。

小さなデータを入れるために大きな入れ物を用意すると、容量を無駄に使ってしまいます。

整数しか入る可能性がないところに、文字も入る入れ物を用意すると入れ間違いが起こることもあります。

変数に型があるのは、効率よく便利にデータを扱うためなのですね。

 

変数はデータを入れておくための入れ物のこと。

変数には型があり、入るデータの種類や大きさが型によって異なる。


データを変数に入れる理由

それでは、なぜ変数を使うのでしょうか?

それは

  • 汎用性を高くするため
  • 修正・変更をしやすくするため

です。

汎用性が高いプログラムになる

変数を使うと、プログラムの汎用性が高くなります。

ザックリ分かりやすく言うと、1つのプログラムをあちこちで使いまわしやすくなる、ということです。

・・・分かりにくいですね。具体例を見てみましょう。

汎用性の高さを確認する具体例

例えば「リンゴジュースを作るプログラム」があったとします。

変数(入れ物)を使わなかった場合は、以下のような感じになります。

  1. リンゴを切る
  2. 切ったリンゴの皮をむく
  3. 皮をむいたリンゴをミキサーにかける
  4. ミキサーにかけたリンゴをコップに注ぐ
  5. リンゴジュースが完成する

 

このプログラムに変数(入れ物)を使うとこうなります。

  1. カゴにリンゴを入れる
  2. カゴの果物を切る
  3. 切ったカゴの果物の皮をむく
  4. 皮をむいたカゴの果物をミキサーにかける
  5. ミキサーにかけたカゴの果物をコップに注ぐ
  6. カゴの果物のジュースが完成する

 

先ほどと同じリンゴジュースを作るプログラムですが、手順が6つに増えました。

一見回りくどく見えますが、最初のカゴに入れる果物を変えると、リンゴジュース以外のジュース作りにも使えるプログラムになったのが分かりますでしょうか?

他のジュース作りでも使いまわせるので、汎用性が高まったということです。

修正・変更をしやすいプログラムになる

変数を使うと、プログラムの修正がしやすいプログラムになります。

人がプログラムを組むので、当然ミスは起こりますし、あとで変更をしたくなることもあります。

そんな時に、変数が使われていることで修正や変更が楽になります。

こちらも具体例で確認してみましょう。

修正・変更のしやすさを確認する具体例

先ほどと同じく「ジュースを作るプログラム」を例にします。

リンゴジュースを作ろうとして、間違えて梨を入れてしまったとします。

すると、変数(入れ物)を使わなかった場合は、

  1. 梨を切る
  2. 切った梨の皮をむく
  3. 皮をむいた梨をミキサーにかける
  4. ミキサーにかけた梨をコップに注ぐ
  5. 梨ジュースが完成する

このすべての手順の梨をリンゴに修正する必要があります。

手順が多ければ多いほど、間違いを修正するのが大変そうですね。

 

しかし、変数(入れ物)を使っていれば、

  1. カゴに梨を入れる
  2. カゴの果物を切る
  3. 切ったカゴの果物の皮をむく
  4. 皮をむいたカゴの果物をミキサーにかける
  5. ミキサーにかけたカゴの果物をコップに注ぐ
  6. カゴの果物のジュースが完成する

最初のカゴに入れる果物だけを修正すればよくなります。

ミスを起こしてしまったときの修正が格段に楽になりますね。

 

ミスの修正だけでなく変更も同じです。

カゴに入れる果物を、直接「リンゴ」と指定せず、「机の上にある果物」としていたとします。

しかし、机の上だと果物が早く傷んでしまうことがわかったので、果物の場所を変更し「冷蔵庫にある果物」を使用するようにしたい、ということもあるかもしれません。

こういう、ミスではない変更に関しても、変数を使用していれば簡単にできますね。

 

このように、修正や変更をしやすいプログラムにするためにも、変数は必要です。

 

変数を使うことで、プログラムの汎用性が高まり使いまわしやすくなる。

変数を使うことで、プログラムの変更や修正に対応しやすくなる。


今回のまとめ

プログラミングの基本知識である「変数」についてまとめました。

 

まずは意味を確認しました。

ざっくり言うと、変数はデータを入れるための入れ物のことです。

変数には型があり、それによって入るデータの種類や大きさが異なります。

 

また、意味が分かっても使う必要性や重要性がわかりにくいので、具体例で確認をしました。

変数を使うことで、汎用性が高まり、修正や変更に対応しやすいプログラムを組むことができます。

 

変数はどのプログラム言語を勉強する上でも必要な知識なので、イメージを持っておくことが大切です。

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

 

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