Excelが入っていればVBAでプログラミングができます。
小学校でプログラミングが必修化されることに戦慄した人は多いと思います。
私もその一人です。
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プログラミングには様々な言語がありますが、VBAは始めるハードルが低いのが特徴です。
特別な環境が不要で、Office製品が入っていればすぐにプログラミングができるからですね。
実際私も仕事でExcelを使うため、その流れでVBAを使用したプログラミングはしたことがあります。
VBAはVisual Basic for Applications(ビジュアル・ベーシック・フォー・アプリケーションズ)の略です。
今回は、ExcelでVBAを使ったプログラミングをするための環境構築の方法をまとめます。
また、実際に簡単なプログラム「Hello World」を組んでみたいと思います。
ExcelでVBAプログラミングの環境を構築する
早速Excelを使用してプログラミングを行うための環境を構築していきます。
画像はExcel2013のものを使用しますが、2010以降のExcelなら同じ手順で環境構築ができます。
また、Office製品ならWordでもPowerPointでも同じ方法で環境構築ができます。
開発タブを表示する
VBAプログラミングを行うときは、まず「開発タブ」を出す必要があります。
タブというのは、Excel2010以降から登場した、画面上の切り替えスイッチのことです。
それでは開発タブを追加します。
まずは、リボン上で右クリックします。
リボンとは、タブの下のボタンがたくさんあるところのことです。
どのタブでもよいので、リボン上で右クリックをしてメニューを表示させます。
メニューから「リボンのユーザー設定」をクリックします。
Excelのオプションというものが開きますね。
右側の一覧を見てみると「開発タブ」という項目があります。
ここにチェックを入れて、OKボタンをクリックします。
これで開発タブが表示されました。
ちなみに、開発タブのリボンはこんな感じです。
タブ設定はExcel共通の設定なので、一度設定を行ってしまえば次からはどのExcelファイルを開いても開発タブが表示された状態から起動されるようになります。
また非表示にしたい場合は、同じ手順でチェックを外すだけでOKです。
これでVBAでプログラミングを行うための準備が整いました。
スポンサーリンクHello Worldプログラムを組んで実行してみる
せっかくVBAの開発環境が整ったので、簡単なプログラムを組んでみます。
プログラミングを始めて行うときに組まれることが多い「Hello World」に挑戦です。
プログラムを入力する場所を用意する
まずは、プログラムを入力していく場所を用意します。
VBE(Visual Basic Editor)を起動する
まずは、VBE(ヴィジュアル・ベーシック・エディター)を起動します。
こんなやつです。
方法1:開発タブから起動する
VBEは開発タブから起動できます。
開発タブの一番右にある「Visual Basic」ボタンをクリックします。
これでVBEが起動します。
方法2:ショートカットキーを使用する
VBEは、キーボードのショートカットキーを使用して起動することもできます。
キーボードの「Altキー」を押しながら「F11」を押します。
これでVBEが起動します。
オススメはショートカットキーを使う方です。
どのタブで作業をしていても、すぐに起動できるからです。
標準モジュールを挿入する
VBEを起動しても、プログラムを入力することは出来ません。
モジュールというものを挿入することで、プログラムを入力できるようになります。
モジュールには種類がありますが、まずは基本の「標準モジュール」を使ってみます。
VBE上にあるメニューの「挿入」から「標準モジュール」をクリックします。
これでプログラムを入力する準備が整いました。
プログラムを入力する
それではいよいよHello Worldのプログラムを入力してみます。
以下の通り入力してみてください。
1 2 3 | Sub hello_world() MsgBox ("Hello World!") End Sub |
必ずすべて半角で入力してください。
ほとんどの言語ではプログラミングに日本語を使うことができません。
(メッセージなどの文字列には日本語が使用できます。)
MsgBoxの行は、キーボードの「Tabキー」を押して字下げしています。
プログラムの塊を分かりやすくするためです。
入力したプログラムの意味
せっかくなので、簡単に意味を紹介します。
Sub | 「プログラムの塊を作る」という意味があります。 半角スペースの後には、プログラムの塊に名前を付けることができます。 今回は「hell_world」にしましたが、別の名前でも問題ありません。 End Subまでが1つの塊で、Subの行を入力後に改行すると自動でEnd Subが入力されます。 |
MsgBox( ) | 「メッセージボックスを表示する」という意味があります。 ()の中に好きな文字列などを入れることができます。 |
“文字列” | “(ダブルクォーテーション)で囲んだものは、文字列を表します。 今回は「Hello World!」にしましたが、日本語も入力できます。 |
つまり今回入力したプログラムは、「hello_wolrd」という名前で、メッセージボックス(Hello World!)を表示する、という意味ということになります。
プログラムを実行する
それでは、組んだプログラム「hello_world」を実行してみます。
MsgBoxの行にカーソルを置いた後、VBE上部の「▶(再生)」ボタンをクリックします。
メッセージボックスで「Hello World!」と表示されれば成功です!
カーソルを実行したいプログラム内に置いていないと、プログラム選択の画面が表示されます。
その場合は、実行したいプログラムを選択し、実行ボタンをクリックしてください。
MsgBoxの””内の文字列を変えることで、別のメッセージも表示できるので試してみてください。
スポンサーリンクVBAプログラムを保存する
せっかくプログラムを組んだので、保存してみます。
実は、ExcelはそのままではVBAのプログラムを保存することができません。
VBAを保存するためには、ファイルの種類を「Excelマクロ有効ブック」に変更する必要があります。
まずは、通常通りExcelの名前を付けて保存まで進めてください。
名前を付けるボックスを出したら、ファイルの種類を変更します。
ファイルの種類は「Excelマクロ有効ブック」にします。
これでVBAプログラムごとExcelを保存することができます。
以上がExcelでプログラムを組む準備から保存までの手順です。
今回のまとめ
ExcelVBAでプログラムを組むための準備から、保存までの手順を紹介しました。
Excelさえあればすぐにプログラミングを始められるのがVBAの強みです。
開発タブを表示させるだけでしたね。
また、実際に簡単なプログラムを組んでみました。
簡単でも、初めて自分で組んだプログラムが動くのは感動しますよね。
私もVBAを初めて触ったときは感動したのを覚えています。
ちなみに、私が初めてVBAを勉強した時の本はこちらです。
Excel2013/2010限定版 やさしく学ぶ エクセルVBA
この本の特徴は、なんといっても丁寧さです。
3章でやっとプログラミングを始めるくらいのスローペースで、不器用な私でもしっかり理解できました。
ただ、私のような不器用にはちょうどよいペースでしたが、出来る人にしたら遅すぎるかもしれません。
そんな時は、こちらの本がオススメです。
プログラミングに必要な最低限の知識はしっかり解説されています。
それに加えて情報量が多く、VBAを使うならこれ1冊で上級者まで十分です。
VBAはプログラミング言語の中では、始めるまでのハードルが低い言語です。
プログラミングが小学校で必修化されるので、それに備えてちょっとだけでもやってみようという場合には最適だと思います。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。